2013年05月30日 翁草 LOVE SONGS 詩 ポエム 通勤電車の外を明治神宮が飛び去る梅雨空の下で木々が潤ってたどういうわけか君を唐突に思い出した軽い眩暈の渦に吊り革を握りなおす 庭に咲いた花の名を 指さしながら数えたね 俯いて咲いていた 「これは翁草」 と囁いた朝顔と露草と桜とそれしか知らなかったぼくはあの日から翁草という花の名前を覚えたあれからずいぶん経ったねぼくはすっかりおじさんだ君は今も変わらずに花の名を数えてるの? 花屋の前を通るたび 翁草を探すぼくは あれ以来いちども みかけない気がするよ鈍色に染まった空の色今年は梅雨入りが早いらしいそろそろ翁草の季節は終わりを迎えるころだねあの日からぼくは翁草という花の名前を覚えたんだ
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